2025年12月13日土曜日

日本科学者会議入会申込書等

日本科学者会議の入会呼びかけと申込書です。
こちらにアクセスしてダウンロードしてください。





2025年4月25日金曜日

JSAG規約

日本科学者会議群馬支部規約(2015年4月24日改正)です。→JSAG規約


※最上部に表示するために、日付を2025年4月25日としています。

2021年9月29日水曜日

日本科学者会議群馬支部(JSAG) 秋季セミナーのご案内

お待たせしました。秋季セミナーのご案内です。
次回は共愛国際大学准教授の西舘先生のご講演です。
Zoomミーティング
https://zoom.us/j/98154037319?pwd=RXF6VDVxVmZZc0pCT0htZWM4ejljQT09
ミーティングID: 981 5403 7319 パスコード: 3B6S45
 
 

 

2021年7月10日土曜日

JSAG 夏季セミナー 8月4日(水)18時半~20時 ZOOMミーティング

市販の除菌商品がほんとうに微生物の増殖をおさえているのか? 
JSAG夏季セミナー8月4日

  以前より大量の除菌,殺菌商品が販売されています.特に令和2年に入ってからは、新型コロナウイルス感染症にアルコール製剤が効果的であるとされるに伴って、市場からアルコール製品が激減し、それに伴って殺菌効果が疑われるような商品の市販例が散見されたことから、今回微生物を用いて、その効果を比較検証しました.

   予備実験として、学内環境としての教室や食堂の落下細菌や、同場所において接触感染の対象となる細菌がどの程度存在するのか、例えば、学生が頻繁に使用している机の上のどの程度細菌が存在するのか,鍵やコイン、ドアノブや手すりにどの程度の細菌が存在するのか、手洗いに使用される液体洗剤はそのような細菌を除去できるのかを調べた.また我々の手指や鼻腔内には何種類かの常在菌(ブドウ球菌類、大腸菌類、Bacillus, spp.)が存在するが、筆者は自分の手指や鼻腔内に由来する細菌および市販のDHαを用いてSCD寒天培地に播種し、この培地に出現するコロニー数を用いて,消臭剤,アルコール製剤,アルコール系ジェル,ベンザルコニウム系消毒剤,次亜塩素酸水の4種類について,商品の効果を確認した.なお、市販商品のアルコールの濃度は、Balance World Incのポータブルアルコール屈折計(KETOTEK model RHW-80ATC)で計測した.
 
結果 
  基本的な本学の環境を認識するために、さまざまな部屋の落下細菌がどの程度存在するのかをSCD培地で調べてみたところ,食堂では落下委細菌が思いのほか多く,人の出入りの少ない部屋の8倍程度存在した.細菌の種類は大腸菌とBacillusの一種がほとんどであった.他の場所は掃除業者の方々の除菌のため、少数しか存在せず,存在してもアルコール製剤でほとんど除去された.また,筆者の所持している鍵やコインにも細菌が付着していることも判明した.
  手洗いの効果についても検討したが,洗剤を利用し,かなり丁寧に洗っても,常在菌は半分程度しか減少しないことが判明し,手洗いのむつかしさを痛感した.これらの菌はアルコール製剤で97%程度減少した.(詳細なデータは割愛) 
  筆者は鼻粘膜常在菌(ほとんどはブドウ球菌類)をSCD培地に塗布して,これらの菌が除菌商品でどの程度減少するのか確認した.その結果,各表に示すように,アルコールに類する物が含まれている消臭剤,アルコール製剤およびアルコールを含むジェル剤,アルコールを含む塩化ベンザルコニウムでかなりの効果があった.以外なことに,消臭剤は,90%以上の菌が減少し,かなりの効果があることが判明した.しかし,明らかにアルコール濃度の低いアルコール製剤,アルコール濃度の低いジェル剤が存在しており,製品によっては菌の増殖を助けるものもいくつか存在した.規格表記に準じていない市販の次亜塩素酸水には,効果が無いものがあった.容器には使用期限が表記されていなかったり,本来次亜塩素酸水は製造したそのままの液を食品等に流しかけて滅菌するものであるので、密閉容器に入れてスプレーすることで明らかに細菌が飛散していることがわかるものもありました.
   市販の商品には成分の詳しい表記の無いものが多くあり、どの成分がその効果に影響をしたかを確認することはできなかったが、明らかに+の効果のあるものと,-の効果のあるものがあったと考えられた.ジェル製剤においても、培地に垂らした時点でジェルが水様に変化した時のアルコール濃度が明らかに低下する物もあった。
結論 結果は,生物試料の限界としての播種方法の定量性に問題点があり,結果は明確ではなかったが,市販商品の表示に多くの問題点があることが判明しました.
     
次亜塩素酸ナトリウムの効果
   次亜塩素酸ナトリウム(ハイター、ブリーチなど)は原液を100倍以上に薄めると効果がかなり減少した.(原液約5%の溶液を100倍で次亜塩素酸ナトリウムは0.05%となる=グラフ表示では1%以上で効果あり)数字は残留塩素濃度測定器で測定した数字である.この効果は作製した直後での数字で、2週間後同じ希釈液で塩素濃度は同じでも殺菌効果は半分以下となりました.実験で使用しているものは、購入後半年以上経過していることもありますが、経産省などが標準的に示す希釈では、やや殺菌力は弱いので2%以上がベストと考えられます.

殺菌灯(253.7nm)を用いた微生物への殺菌効果の検証
    至近距離では1分以内の照射で、ほぼすべての常在菌が殺菌されました.天井灯として設置した殺菌灯においても、その効果は若干弱くなるが、床(天井から床まで280㎝)に資料を設置した場合にも30分程度の照射で殺菌効果が実証されました.殺菌灯の欠点は、①その直行性にあり障害物があると効果は非常に減っています。②また皮膚(いわゆる日焼けになる)や目に対して害があるので、その点は注意する必要があります.

  講演後の討論では、新型コロナウイルス感染症に多くの質問が集中しました。新型コロナウイルス感染症の接触感染の割合に関しては、まだデータはありませんが、従来のインフルエンザなどの感染症によれば3割というデータがあるので、飛沫感染や、空気感染以外にも接触感染に気を付けることも大事なのではないかと思われる.今回の実験で、演者が医学部での研究から手術室に出入りできる立場にあったこと、両親の3回のICUでの治療の必要から、そこに出入りできる立場にあったことからすでに実践していましたが、いまさらながら、手洗い(手指衛生という)の重要さ、必要な濃度(50%以上)のアルコール製剤の効果はもちろん、意外にも消臭剤が効果的であること、もちろん病院で使用されている塩化ベンザルコニウムとアルコールを含む製剤も効果があることが確認されたことが貴重な体験でした.
  つづく質疑応答では、現在の政府の対新型コロナウイルス対策の評価、ワクチンの接種状況や今後の見通し(ワクチン供給)、ワクチン接種の2回目が必要な理由とワクチンの効果などに関して質問があり、演者の知る限り質問に対する答えをしました.群馬県内では8月には感染者の急増がみられ、前橋市内のある病院ではすでに満床であること、群馬県東部での感染者を収容する病院が足りず、保健所が機能していないことの危惧が紹介されました.また、いわゆるデルタ株のブレイクスルー感染に関しては、ワクチンを接種しても、感染していることから3回目の接種が必要となる状況もありますが、その場合、アストラゼカのワクチンは国内生産しているので、5000万回は安定供給できる見通しであること、政府の政策はワクチン頼みで、まず当然行うべき業者や個人に対する手当が業者丸投げで、10兆規模の予算の多くは、人々の手に届いていないことも指摘されました。このことはアメリカ、ドイツでは3日~7日後に申請者の現金が届いたこととは好対照ということを指摘しておきます。
  またこの討論で触れなかったのですが、演者としては、大規模PCRや短時間で結果の判明する抗原キットなどは当然行うべきと考えられることをすべて行うべきであることを指摘しておきます。

(文責 群馬県立健康科学診療放射線学部 青木武生)
 

 

2021年4月7日水曜日

JSAG_2021年度総会兼記念講演(春季セミナー)5月20日の予定

  

伊藤賢一氏講演会を振り返って
文責 小谷英生(群馬大学共同教育学部准教授/哲学・倫理学・社会思想史)

 日本科学者会議群馬支部では、去る5月20日に伊藤賢一氏(群馬大学情報学部教授)の講演会をオンラインで開催した。タイトルは「高度情報社会の光と影ーーSociety 5.0/グローバル化/ギグ・エコノミー」であり、インターネット時代の雇用形態のあり方を、その危険性とともに論じるものであった。
 最初に少し、私なりの見解を交えて講演の趣旨を解説させていただきたい。ギグ・エコノミーとは、労働者が企業から単発の仕事を請け負うような働き方が主流となった経済システムのことを指す。もっとも分かりやすい職種としては、Uber(欧米ではタクシーが主力だが、日本ではUberEats配達員で有名)をイメージしてもらえばよいだろう。
 ギグ・エコノミーはAI化と健康寿命の伸張(=生産年齢の延長)が同時に進んでいく将来社会における新しい働き方として語られることが多い。そうした言説においてギグ・エコノミーは「好きなときに好きなように働くことが出来る」として、肯定的に描かれる。ギグ化した仕事において、人々は被雇用者・従業員ではなく個人事業主として仕事を請け負うのであり、その限りで被雇用者につきものの従属性から解放される、とも。
 しかしながらそれは幻想ではないだろうか。例えば食品宅配事業では、商品が破損した場合には宅配員が買い取るケースがある。また、UberEatsのケースでは、2019年11月に基本報酬が一方的に減額された際に、UberEats側は「配達員は労働者ではなく個人事業主であるため、団体交渉に応じる法的義務はない」とコメントしている(2021年5月にも減額が実施されている。なお、こうした会社側の動きに対し、配達員はユニオンを結成した)。
 ギグ・エコノミーが浸透していくと、このような対立が至る所で生じる可能性がある。労働者が個人事業主化していく事態を自ら容認することは、労働者が憲法で補償された権利を放棄するに等しい。日本型企業にはしばしば、労働者に経営者意識を持たせることで労働運動を骨抜きにしようという文化的傾向がみられるが、労働者が個人事業主であることを認めることは、その傾向に拍車をかけるだろう。これは望ましい事態ではない。企業としては事業を委託(外注)しているわけだから、業務中の事故や損害を補償する必要はなく、労働者が全責任を負わなければならない事態になりかねない。企業と労働者の力の不均衡は、拡大する一方となるからである。そのような事態を食い止める意味でも、Uberのユニオンには社会的に大きな意義があると私は考える。改めて、エールを送りたい。
 以上を考慮すると、ギグ・エコノミーを理想的な働き方とみなすような言説は、悪い冗談のように思われる。この点については、私は伊藤氏と立場を同じくする。伊藤氏は、ジェームズ・ブラットワースを引用しながら講演の中で「ギグ・エコノミーという搾取」について論じたからである。
 やや喋りすぎたかもしれない。以下、講演内容について端的にまとめよう。伊藤氏の講演は、情報社会論の歴史を振り返り、D・ベル『脱工業社会の到来』(1974)、A・トフラー『第三の波』(1980)、F・ウェブスター『「情報社会」を読む』(1995)といった古典的著作の分析から始まる(出版年は原典のもの。以下同じ)。そこで語られるユートピア的な将来産業像にはギグ・エコノミー言説に通ずるところがあるが、情報社会とは何か、何をもって情報社会と呼びうるのかは不明瞭である。また、情報社会で逞しく生きる個人をサービス部門での高度な専門家と想定する点で、光の部分しか見えていないという指摘もあった。
 講演でも指摘されていたように、現代社会を情報社会と呼びたい誘惑は多いが、インターネットにアクセスできない高齢者が多数いる状況をどう考えるべきなのか。この点を真剣に考えなければ、情報社会論・将来社会論は「バスに乗り遅れるな」的なアジテーションになりかねない。実際、ギグ・エコノミーの肯定的言説の多くは一般的に情報弱者を軽蔑したものであり、それどころか情報弱者にならないよう努力を強いる自己啓発的なものである。
 古典的な情報社会論ではポスト工業社会における情報の重要性が強調されていたが、R・ライシュ『勝者の代償』(2000)では、情報ネットワークとしてのインターネットが全面に押し出されるようになった。セネットやバウマンらも述べているように、毎年の収入が安定しており予測可能であった時代は幕を閉じようとしている。派遣労働者、パートタイマー、フリーランサーの増加はもとより、フルタイム雇用であっても手取りは大きく変動する可能性が高まっている。G・リッツァー『マクドナルド化する社会』(1993)が指摘するように、個人の専門性やスキルではなく、マニュアルによって機械化されたサービス労働が増加している。これは企業にとっては合理的なシステムかもしれないが、個々の労働者にとっては単純作業・低賃金・キャリアアップ否定という三つのデメリットがある。労働者の取り替え可能性は増大し、企業と個々の労働者の力関係のアンバランスを加速させるであろう。
 ギグ・エコノミーは以上のような歴史的・思想的背景を有しており、インターネット時代のより「自由な」働き方は、より不安定な働き方となってきている。社会の情報化が進んでも低賃金の単純労働はなくならず、むしろ情報技術を使った管理強化によって労働者に対する締め付けは厳しくなっているのである。講演にあった例ではないが、たとえば大手回転すしチェーンでは各店舗の厨房に監視カメラが設置され、作業が監視されている。UberEatsなどの食品宅配事業でも、配達員の位置がGPSでチェックされ、顧客からも丸見えであり、手を抜くことは許されなくなっている。このように、企業にとっては合理的、労働者にとっては不合理な状況が発生しているのだ。
 とはいえインターネットを中心とした社会の情報化は不可逆的なように見える。したがって重要なのは、情報技術を否定することではなく、いかにして人々の生活、人権とウェルビーング、尊厳を守る社会をつくるためにそれを活用していくのかにある、と伊藤氏は結んでいる。

2021年1月21日木曜日

 JSAG 冬季セミナー
2021年1月28日(木)、18:00~19:30
「群馬県内の外国人労働者の現状と課題」
講師 マコヴェツ・アニタさん(スロベニア出身
 

 遅くなりましたが、先日のJSAG冬季セミナーの内容を掲載します。

2021年3月3日 担当者

2020年度の群馬支部・冬季セミナーは、2021年1月28日(木)、「群馬県内の外国人労働者の現状と課題」をテーマにズームで開催された。講師として、群馬大学大学院社会情報学研究科を修了し、群馬銀行に勤務経験があるスロベニア出身のマコヴェツ・アニタさんを招いた。本セミナーは、多数の参加を期待するべく、参加も出入も自由で、約2時間おこなわれた。
具体的なプログラムとしては、まず前半に、アニタさんによる「群馬県内での労働体験」についての講演と質疑応答がおこなわれた。その際、彼女には、群馬県での労働体験をそのまま語ってもらった。①働きたくてもビザが下りず、ビザ取得で苦労をしたこと、②外国人労働者は文化の違い(残業、休暇、飲み会など)で苦戦する可能性があること、③日本で働くことにより得られる可能性は国籍によって違いがあること、④高度な日本語能力があった方が有利であること、⑤外国人労働者についても文系より理系が重視されること等が語られた。特に日本人が親切で優しいこと、また、仕事に手厚いフォローがある日本企業で働くことにより、ビジネスする上での必要な体験を得るとともに、人として成長ができたことを語っていたのが印象的であった。
そして、後半では「外国人技能実習制度および特定技能制度」の問題点を簡単に学習した後、それについての討論がおこなわれた。参加者は最大27人で、様ざまな分野の研究者はもちろん、弁護士、県会議員、上毛新聞記者、そして群馬大学の学生も多数参加し、議論は白熱した。技能実習制度については、「国際協力・貢献」でなく、日本の「労働者不足を補う制度」となっていること、低賃金、残業代未払い、長時間労働等、労基法違反が横行していること、また、特定技能制度については、中小企業に広がる深刻な人手不足を解消するという趣旨は是認しうるが、「事実上の移民政策」に通じかねないこと等が指摘され、議論された。この問題の背景には、日本が移民・難民を積極的に受け入れ、本当の意味での“多文化共生社会”となるべきなのかという根本問題が横たわっている。この点については、国民間での議論や理解、コンセンサスはいまだ極めて不十分と言わざるをえない。これは、少子高齢、人口減少の社会に向かう日本における大きな課題であり、将来の日本を大きく左右する。本セミナーはJSA本部から助成を受けている共同研究についての活動の一環として開催されたものであるが、今後とも群馬支部としてこのテーマを継続的に追究していきたいと考える。


                                                                                       文責  群馬大学 藤井正希






2020年12月26日土曜日

日本学術会議新会員任命拒否問題に関する群馬弁護士会と日本科学者会議群馬支部との共同記者会見

 



 追加 新聞掲載 朝日新聞


 

菅政権による日本学術会議新会員任命拒否問題に関する群馬弁護士会と日本科学者会議群馬支部との共同記者会見について

日時場所:2020年12月22日13:30〜15:00 「刀水クラブ(群馬県庁5階)」
マスコミ各社:朝日新聞、東京新聞、毎日新聞、群テレ、上毛新聞、赤旗

群馬弁護士会参加者:
久保田寿栄 会長 
弁護士会として会長声明を出した経緯、共同記者会見に至った経緯
古平弘樹 副会長 司会
熊川俊充 憲法委員会委員長 
任命拒否の違法性・違憲性についての解説
東條 宏 憲法委員会委員・元裁判官 
1970年代の最高裁による裁判官任官拒否・再任拒否問題の紹介と教訓
赤石あゆ子 憲法委員会副委員長 日弁連憲法問題対策本部委員

日本科学者会議群馬支部参加者:
山田博文 経済学 JSAG代表幹事 群馬大名誉教授
黒須俊夫 情報メディア論 日本社会情報学会元会長 群馬大名誉教授
青木武生  放射線生物学 日本放射線影響学会 県立県民健康科学大学教授

  2020年10月1日の『しんぶん赤旗』のスクープによって、菅首相が、小沢隆一東京慈恵会医科大学(憲法学)、岡田正則早稲田大学(行政法学)、松宮孝明立命館大学(刑事法学)、加藤陽子東京大学(歴史学)、芦名定道京都大学(キリスト教学)、宇野重規東京大学(政治学)の6人の教授を学術会議新会員への任命を拒否したことがあきらかとなりました。
 この異例の事態について、全国の各種学会だけでなく、弁護士会が抗議・撤回声明を発表しました。群馬県弁護士会は11月11日に、日本科学者会議群馬支部は11月18日に抗議・撤回声明を発表しました。両者の抗議・撤回声明はその内容と志が通底したこともあり、この異例の事態で直接被害を被る日本科学者会議群馬支部サイドから法律の専門家である群馬弁護士会に、事件の真相をそれぞれの立場と専門分野で広く群馬県民に訴える共同記者会見の申し出があり、群馬弁護士会もこれを了解し、今回初めて両者の共同記者会見が実現しました。
 菅政権による今回の日本学術会議新会員の任命拒否事件について、群馬弁護士会からは、法的にみても日本学術会議法違反であり、学問の自由の侵害であること、しかも菅首相の答弁は矛盾だらけであり、法的に全く異常であること、今回の事件は、一連の検事長の勤務延長問題につながる問題の深さと大きさを示していること、などの指摘がありました。こうした事態について、県民の皆さんに事の真相と重大性を知っていただく目的から、群馬弁護士会と日本科学者会議群馬支部とが共同記者会見を開催した、とのコメントがなされました。また過去(1971年)にも司法修習生の裁判官任免事件が起きており、それの再現を見ているようだ、とのコメントもなされました。
 日本科学者会議群馬支部からは、学問の自由が侵害され、学問研究の本来の役割である独立した研究成果に基づく将来の選択肢を国民に広く提示することができなくなること、しかも2004年の大学の法人化以来基礎的な研究費が削減され、科学研究費を得るためのテーマを誘導され、すでに事実上、学問の自由が侵害されていること、真実はともかく国策に反対する教員へ圧力がかかっていること、任命拒否された教授の学問分野や教育へ悪影響が及んでいること、人事面・予算面で全国の文系学部、教育学部の切り捨てが行われていること、など、多くの問題が指摘されました。
 今回の異常事態に対し、すでに670学会が抗議撤回声明を出していること、海外の著名な『ネイチャー』誌、『サイエンス』誌なども緊急のコメントを掲載し、国際的にも注目されていることが紹介されました。日本国内では、メディアに対する圧力が強くなり、すべてのコメントが完全にモニターされ、チャックされている事実も紹介され、現政権の恐ろしさも紹介されました。
会見終了後も、新聞各社の記者の皆さんから、会見内容について、個別に質疑応答がなされ、充実した共同記者会見となりました。